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71年頃のナショナルのラジオカタログに載って居ます。
当時の同社ラジオのフラグシップと言えば勿論名機の誉高い2000GXでしたが、￥17800と非常に高価でした。
一方でこの弟分は￥9950と当時のFMの入る2バンドモデルとしては珍しく￥10000を切っており、可成りの価格競争力があったものと思います。
外観上のハイライトはAM,FMと2つに分かれたチューニングスケールで、このデザインは他に類似の物がありません。
2本のチューニングの針は内部でカムを使って同時に同じ動きをする様に作られて居て中々巧みな構造です。
内部を見るとこの頃のナショナルのモデルらしく整然と且つ整備性にも配慮して作られて居ます。
ピンク色に着色された木ネジを外すとスムーズに基盤が外せるという工夫はこの頃のナショナルとサンヨーだけが使って居たもので、メンテナンスをする町の電気屋さんにはとても有難かったでしょう。
φ80mmのアルニコ磁気回路のスピーカーは特に強力な感じはありませんが、結構大きな音量迄破綻が無いのはナショナルらしいと思います。
サイズに似合わず割と力感がありますが、ソフトで聴き疲れしない音です。
この個体は初期状態がそこそこで、欠品している部位は有りません。チューニングスケール周辺のメッキ部に多少の掠れは有りますが、全体的には綺麗で、美品の範疇に入ます。
このモデルの常、と言うかトップパネルにスライドスイッチを付けたモデルの欠点と言って良いのでしょうが、トップの3つのスライドスイッチは動作が可成り渋い感じです。
メーター、トーン切替等機能面での問題はありません。感度良好です。本体のみです。
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